Lesson2-2 チョコレート類の分類・違い

チョコレート類は、「チョコレート製品」と「カカオ原料」とに大別されます。そして、それぞれは次のように分類されます。

 チョコレート製品

  • チョコレート
  • 準チョコレート
  • チョコレート菓子
  • 準チョコレート菓子

 カカオ原料

  • カカオマス
  • カカオバター
  • ココアケーキ(ココアの塊のこと)
  • ココアパウダー(「ココア」)
  • 調整ココアパウダー(「調整ココア」)

チョコレートと準チョコレートの違い

では、まず「チョコレート製品」について、「チョコレート」と「準チョコレート」の違いを明らかにしておきましょう。基本的には以下のような成分の違いで分けられます。

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カカオマス・カカオバター・ココアケーキ又はココアパウダーを原料とし、必要により糖類・乳製品・他の食用油脂・香料等を加えたもの「チョコレート生地」または「準チョコレート生地」といいます。
表中の「カカオ分」とは、カカオニブ・カカオマス・カカオバター・ココアケーキ(塊のこと。いわゆるお菓子のケーキではありません)・ココアパウダーから水分を除いたものの合計量をさします。
また、脂肪分にはカカオバターと乳脂肪が含まれます。
規定以上の乳固形分が含まれるものは、「ミルクチョコレート生地」、「準ミルクチョコレート生地」と呼びます。

 製品としてのチョコレート

次に、製品としての「チョコレート」「準チョコレート」「チョコレート菓子」「準チョコレート菓子」を詳しく見ていきましょう。

まず、チョコレート生地だけで作られたもの、あるいはチョコレート生地を60%以上使用して作られたもの「チョコレート」と呼びます。
チョコレート生地が60%未満の場合は、「チョコレート菓子」と呼びます。

同様に、「準チョコレート」とは、準チョコレート生地だけで作られたもの、もしくは準チョコレート生地を60%以上使用して作ったもののことです。ですから、準チョコレート生地が60%未満の場合には「準チョコレート菓子」になります。

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さらに、「チョコレート生地」または「準チョコレート生地」100%ではないものは、「チョコレート加工品」と呼び、次のような5つのタイプの基準があります。

チョコレート加工品

  1. チョコレート生地又は準チョコレート生地(以下、生地)に、ナッツ類、フルーツ類、液状物等を混ぜあわせたり、練り込んだりしたもので、生地の重量が全重量の40パーセント以上であるもの。



2. 生地で殻を作り、内部にナッツ類、キャンデー類、液状物等を入れたもので、生地の重量が全重量の40パーセント以上のもの。

3. ナッツ類、キャンデー類、ビスケット類、液状物等を生地で覆ったもの。生地で覆っている面積は、その菓子の全表面積の70パーセント以上であり、かつ、生地の重量が全重量の20パーセント以上のもの。

4. 生地をキャンデー類や糖類等で覆ったもので、生地の重量が全重量の30パーセント以上のもの。

5. 生地とビスケットやウェハースなどを接合したもので、生地の重量が全重量の30パーセント以上のもの。


なお、1) ~ 5) に類似するもので、全国チョコレート業公正取引協議会の承認を得たものも「チョコレート加工品」と呼ばれます。

ちなみに、「チョコレート生地」または「準チョコレート生地」100%の製品の代表「板チョコ」です。

次は、最初に「チョコレート製品」と分類した「カカオ原料」について学んでいきます。

■Lesson2-2 まとめ■

  •  チョコレート製品は、その成分によって「チョコレート」と「準チョコレート」に分類される。
  • チョコレート生地だけで作られたもの、あるいはチョコレート生地を60%以上使用して作られたものは「チョコレート」と呼ばれる。チョコレート生地が60%未満のものは「チョコレート菓子」と呼ばれる。
  •  準チョコレート生地だけで作られたもの、もしくは準チョコレート生地を60%以上使用して作ったものは「準チョコレート」と呼ばれる。準チョコレート生地が60%未満の場合には「準チョコレート菓子」と呼ばれる。
  • チョコレート加工品は、チョコレート生地の総重量比や中に入っているものの違いにより5つに分類されている。